ある日のビガッド-41ページ | 福岡のオーダースーツと靴の専門店／Biggod-ビガッド-

近頃はハチが年をくって、散歩も長い距離を歩くのを嫌がるようになってきた。
時々つまずいたり、尻餅をついたりする。そこで運動不足解消の為、鶏を放し飼いしている庭に放してみた。

昔はハチを放すと鶏を追い掛け回して大変なことになっていた。今回初め少し追いかけていたが、体力の衰えを感じてか!?すぐに諦めました。
今では一緒に仲良く!?過ごしております。

ただ鶏が横着になって、ハチのドッグフードを横からつつくので、ハチが怒って食いつきはしないかと、心配して見ておりましたが、その時は「ワン！」と一喝しておりました（笑）　

先日、倫理法人会の異業種交流会が博多駅近くでありました。たまたま隣合わせになった方と名刺交換をしておりました。

その方は太宰府在住の生命保険の営業マンで、店長大神の名刺を手にとって眺めておられました。
しばらくして「前原なら202号から駅前に二股に分かれたところに洋服屋さんがなかったですか？」って聞かれるもんで、あ～それがうちの店ですよ！って言うと「えー？じゃあ、私は20年以上前に、たぶんそこで何着かスーツを作りました！」っておっしゃいました。

店長大神はびっくりして、その方の顔をマジマジと見ましたが、全く思い出せませんでした（笑）・・・すみません！

前職は証券マンで、店長大神の亡くなった父に営業に来ていた同僚と一緒に付き合いでスーツを注文したことを話して頂きました。それを聞いてやっと思い出すことが出来ました（笑）　

次の日に店で古い寸法張を引っ張り出すと、確かにその方の名前が出てきました。
1986,87,88年と注文を頂いておりましたので、店長大神が東京修行から帰ってすぐの頃でした。

なんと21年ぶりの再会でした。糸島では、「就職の時、おまえんとこでスーツ作ったぜ・・今還暦だから４０年くらい前だけど！」なんて話はよくあることなのですが、他所に出てのことでびっくりしました。

綾は個人戦と団体戦に出場しました。
応援の場所を試合会場正面の審判席の真後ろに陣取っておりました。

競技の中で決めポーズの時、綾は顎を引き上目使いで射るような目付をしました。ゾクッとくるような眼差し・・・高校生になると迫力が違うなあと感心してしまいました。
九州大会には進めませんでしたが、今回は自分の力は充分発揮出来たようです。

家に帰って、綾に「あの上目使いの眼差しが良かったぜ～」って言ってあげたら、「正面を向いた時は、ず～とお父さんを見よったとよ～♪」って言われました。　　「・・・・・」　　
あの綾から突然そんな事を言われて、不覚にも照れてしまいました（笑）

三女綾の高校生最後の試合が7月4日にありました。卒業後は新体操を続ける意志はないみたいなので、小学4年から中学、高校と9年間続いた新体操生活最後の試合でした。

その前の6月の試合では、綾は今までミスしたことのない処で凡ミスをやってしまい、試合後は号泣だったそうです。それで今回にかける意気込みは親から見ても凄いものがありました。彼女に近寄ると、普通の女子高生の石鹸のほのかな香りならぬシップ薬の匂いがして、それこそ満身創痍で最後の試合までと頑張っておりました。

中学の時は何回か応援に行きましたが、高校になってから店長大神はもっぱらお留守番をしておりました。しかし今回は最後ということで、大神ママから誘われて久しぶりに店を閉めて行く事にしました。

試合が間近に迫ったある朝、洗面所で綾に会うと、日頃は目を合わせることなく小さく「おはよう・・」とつぶやき、そのまま通り過ぎる彼女が足を止めて「お父さん！今度応援に来ちゃあっちゃろ？」って笑顔いっぱいに声を掛けてきました。
日頃いつも綾の知らんぷりに頭にきていましたが、この笑顔で全部忘れてしまい1日ルンルンでした。
でも次の日から、もういつもの綾でしたが・・・（笑）　

当日は場所が博多の森のアクシオンと遠方でなかったので、家族の他に親戚や近所の人で大応援団を結成して行きました（笑）　　

167　創業80周年

毎日暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか？　ボーッとしておりましたが、なんとなんと、今年2009年は「いとや洋服店」の創業80周年でした。

祖父が昭和4年（1929年）8月に昔の怡土村の高祖で開業しました。・・といっても当時はまだスーツは高価で、一般の人が着用するのは特別な時という様な時代でしたので、半農半工でやっていたみたいです。

時代もニューヨーク証券取引所で株の大暴落があり、世界大恐慌の引き金となったブラックサーズデイ（10／24）のあった年でありました。

先代の父が祖父から譲り受けて、使っていた型紙入れの木箱です。「秘蔵形箱」の右に「昭和四年八月吉日」と書いてあります。

それから１週間くらい経って、美紀がお世話になった方々からお礼の電話がビガッドに入りました。美紀から贈り物とお礼の手紙が届いたとの事。大した物は送ることは出来なかったと思いますが、皆さんは美紀の成長を本当に喜んで頂きました。ありがとうございました！
ところがである・・・店長大神夫婦には何も送って来ませんでした。あの時「お父さんやお母さんのは、どうっちゃあいいけん、他の人に早く送れ！」って言ったのが、まずかったと後悔しました（笑）

しかしそれから暫くして、店長大神にはスポーツウェアを送ってきました。黒のアディダスの上下です。ちょうど、6月に毎年恒例の行政区対抗ビーチボール大会があるので、店長大神は大喜びしました。
今年はそのウェアを着て、優勝する気満々で大会に臨みましたが、残念ながら3位でした。どうでもいいことですが・・・（笑）　

店長大神が就職したのは1982年春・・・早いもので、あれから27年が経ちました。
東京で3年半の修行でしたが、初給料を貰った時のこと。母から「贈り物は買ったね？」と催促の連絡がありました。実は就職で東京に発つ時に「初給料をもらったら、今までかわいがってもらった方にお礼の贈り物を送らなあいかんよ！」って言われていました。

その頃は渋谷の店にいたので、近くの西武デパート!?で買ったように記憶しています。家族と親戚と隣のおばちゃんに送りました。誰に何を買ったかは、はっきり覚えていませんが、みんな「あの秀ちゃんがね～ぇ！」と涙を流さんばかりに喜んでもらったのを覚えています。

両親にはタオルケットを贈っていたそうで、つい最近大神母から「秀ちゃんが初給料で買ってくれたイブ・サンローランのタオルケットまだ使いようとよ～」って見せられてビックリしました。「夏場しか使わないので、まだ使えるっちゃろうや～♪」との事でしたが、今まで大事に使ってもらったようです。大神母はこの時“イブ・サンローラン”の名前を覚えました（笑）

そして今年の春、何と長女美紀がそんな年になりました。初給料の贈り物の話は美紀には就職前から話はしていたけど、5月の中旬になっても音沙汰なし・・・。

大神ママがメールしたら、まだ品物を決めかねているような返事でしたので、店長大神が電話をしました。美紀に「極端に言えば、品物は何でもいいと！初めて給料を頂けるようになった感謝を品物の上に載せて贈るっちゃけん、あんまり遅くなるとただの贈り物になるとぜー！」ってまくし立てて電話を切りました。

その時の美紀は生返事ばかりで余り喋りませんでした。いや、喋る暇がなかったのかもしれませんが・・（笑）　それから1時間くらいして、まさか五月病とかにはなってないかと気に掛かって、また電話をしました（笑）
　
「さっきは俺一人で舞い上がって喋ったけど、美紀は元気に働けとうとよね～ぇ？」って率直に尋ねましたが、寝ぼけていただけで心配ないとのこと。それを聞いて「そんならさっさと送れ!!」って安心して言ってあげました（笑）

我が家の愛犬ハチは今年で満１４歳になりました。毎朝店長大神は散歩のお供をしてもらっています。

しかしここ1年で急に年をとったみたいです。耳は遠くなったし、昔は歩いていると、ガンガン引っ張っていたのが、今では店長大神の歩調に合わせてのそのそと歩くようになりました。
他の犬から吠えられても知らんぷりで「我道を行く」です。

唯一吠えるのは自宅の門に訪問者が現れた時だけです。いつもはヨボヨボしていますが、この時ばかりは　いきり立って走って行って吠えています。
自分が番犬であるということは忘れていないみたい（笑）　

ハチは定年間近とは思いますが、りっぱな雑種!?なので　あと何年かは元気でいられると信じています。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　近頃は庭で放し飼いです！