62 面接 | 福岡のオーダースーツと靴の専門店/Biggod-ビガッド-

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62 面接

2018.11.21
ここのところ「ビガッド家」の生活は美紀の受験中心で回っている。
次の日に小論文と面接を控えた1月のある夜、ダイニングキッチンは美紀の面接会場と化した。

面接官は店長大神、大神ママ、理絵、綾である。いわゆる家族全員(笑)。 
ドアをコンコンとノックして美紀が部屋に入ってくる。緊張の面持ちで彼女は学校名と氏名を言って座る。店長大神がメモ用紙に用意された質問から選んで「君はなぜうちの大学を選んだの?」と質問すると・・・あらかじめ暗記していた文章を引っかかりながら3分間も喋った。

「カッコイイ言葉に文章もいいけど、自分の言葉で短く言った方がいいんじゃない」と店長大神が尋ねると「学校の先生がこの質問だけは3分位しゃべりなさいって・・」ふーん大変なんだなあと思いながら次々に質問をしていった。

大神ママが昔の自分の就職試験を思い出してか興奮気味に「面接は開き直りよー!もっと覇気を出さないと・・・」 

理絵も去年、高校受験で面接の練習をしたので「どんな質問されても最後はその学校に行きたいというのに繋げなあいかんよ!それに否定的言葉はダメだよ!」 

店長大神はなるほどと唸るばかり・・・わかるはず無い綾まで調子に乗って「そうだ!そうだ!」 

しかし面接を明日に控え、家族の言いたい放題を素直に聞く美紀に人間の大きさを感じてしまいました。 (美紀!体の大きさじゃないよ・・・)