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33 綾の宿題

2018.11.09
店長大神は娘達の勉強を小学校まではよく見ていました。
例えば算数でわからない問題があるとその文章を何回も読ませてもう一度自分で考えさせる。それでわからないと、もう少し簡単な問題に落として何回か解かせて元の問題を解かせる。

店長大神はあんまり飲み込みがいい方じゃないので、反対に噛み砕いて教える事に自信がありました。

上の2人はそのやり方で良かったのですが、綾はそんなに甘くありませんでした。わからないとふて腐れて問題を簡単にしても、もう頭に入らない。

店長大神は勉強が分からない事で怒った事はないんですが、そのふて腐れた態度に頭にきて手を上げて終り・・・というのがいつもの結末でした。
それが何回か続いて綾がわからない時に教えてもらうのは大神ママになっていました。

先日も店の事務所で綾が宿題が終わらないというので大神ママが一生懸命教えていました。横で見ているとやっぱり店長大神の時と同じで貧乏ゆすりしながらふて腐れている綾がいました。
そのうちにわからんと泣きながら俯いて、そのまんま固まってしまいました。

大神ママがいなくなってもずーっと、そのままだったので彼女に近づき、そっと

「ねー綾!そのまま返事せんでいいけん、ちょっと聞いてん、あのね新体操で低学年の子が演技が出来んと言って、ふて腐れたり泣くばっかりやったとするたいね。その子は出来る様になると思う?綾は同情する?出来なくても一回でも多く練習したほうが上手にならん?」・・・とだけ言ってその場を離れた。

夕食の時、綾が宿題は終わったと言ってニコニコ飯を食っていた。あの後ひとりでやったらしい。どんなふうにやったかわからないけど(笑)

「綾は偉い!」と褒めてあげました。さっきまで泣いていたのが、もー得意満面の顔をしていたので可笑しくなってしまいました。
彼女なりに新体操で知らず知らず、いろんな事を学んでいるみたいです。

しかしふと自分の仕事に置き換えて考えてみると大きな問題が発生した時、ただただ落ち込んだり悩んでばかりではなかったか・・・と考えてしまった。

具体的な行動!そこで昔学んだ研修の「日めくりカレンダー」に書かれた言葉を思い出しました。

「問題の解決の方法があれば悩む事は愚かだ。ないのであれば悩む事は無益な事だ」教育は共育・・・。