礼服あれこれ2
私達が礼服と通常呼んでいる黒い服は正式には略式の礼服である・・・というような事はどうでもいいが、礼服には「人のために着る服」セレモニーウェアと「自分の楽しみの為に着飾る」フォーマルウェアと両方の性格を含んでいる事を理解して欲しい。
「人のために着る式服」は自分の好みだけではなくある程度のルールがある事も・・・。
さて格式が高い礼服としてモーニングとタキシードがある。
私達がモーニングをよく目にするのは結婚披露宴の時の仲人や新郎新婦のお父さん、また新しい内閣を発足した時に大臣達が全員モーニングで集合写真を撮っているのをテレビや新聞で見るだろう。
他に大きなお葬式の喪主とか・・・こんなセレモニーの主役の時である。
そして、その名の如く朝から夕方6時くらいまでの着用時間になっている。
次の「タキシード」はアメリカ用語であって英国では「ディナージャケット」と呼ばれている。
夕方6時以降の夜のドレスアップした遊び服でもある!欧米では格式の高い夜のパーティーやオペラの鑑賞、日本でも映画や歌の授賞式の時なんか芸能人が着ているなあ。
そういえばアカデミー助演男優賞にノミネートされていた渡辺謙もさすがにタキシードで出席していた。
もしパーティーの招待状にブラックタイ着用(こんな招待状店長大神はもらった事ないが・・)とあったらタキシードのことだ。
タキシードの正式なネクタイは黒の蝶タイということからである。
黒のネクタイでもタキシードは弔事には使用しない・・・念の為に。
ついでの話ですがタキシードの前身というか、より格式の高い夜間服をご存知ですか?
今では博物館行きして!?普段見ることがないが燕尾服です。
一般の人が見るとしたらオーケストラの指揮者が着ていますね!これには白の蝶タイを使います。
ちなみにモーニングの前身はフロックコートといってロングジャケットみたいなもの(フロックコートの前裾をカットしてモーニングになりました)
これは、今では全く見る機会もない正真正銘の博物館行きです(笑)
こんな事を書いていると自分の結婚式の時、新郎である店長大神は、世間の新郎が着用している華やかに着飾ったタキシードや燕尾服を着るか、昼の正装であるモーニングを着るか・・・悩んだ事を思い出します。
東京の元同僚に相談すると「プロが夜間服を着るようなバカなことをするんじゃねえよ!」と東京弁でたしなめられた、といってモーニングじゃ地元の友人から「なんとおじん臭い!」なんて思われるのは目に見えているし・・・結局、白のプレザーを手縫いで父に仕立てて貰いました。
今から32年前の懐かしい思い出・・・。