アメリカントラッド | 福岡のオーダースーツと靴の専門店/Biggod-ビガッド-

店長大神のちょっと言わせちゃってん

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アメリカントラッド

1982年、店長大神は学校を卒業して、修行の為に東京のショップに就職しました。
若干22歳!その頃、スーツ業界は英国スタイルが流行でした。
スーツはタイト気味で2個ボタン、若者のパンツはノータックでおじさんがワンタック。
ネクタイは殆どがレジメン(ストライプ柄)でした。

そしてその大きな流れを見事に無視をする団塊の世代を中心とする「アメリカン・トラッドを愛する人達」がいた。
彼らは世の中でどんな流行が来ようともアメトラ一筋でした。
上着は3釦段返り、胸ダーツなし、フックベンツ、5㎜ステッチ。
パンツはノータック、パイプドステムの細身で裾はダブル。
スーツの色はチャコールグレーが大好き(笑)
シャツは釦ダウンでレジメンのネクタイ。
守らなくてはならない掟がそこにはあった。
そしてファッション誌も「トラッドはいつの時代にも決して変わることが無い永遠のファッションです!」と決まり文句のように書いていた・・・
しかしこの不滅と思われたファッションがはかなくも壊れたのは「ジョルジオ・アルマーニ」が代表するソフトスーツの流行でした。

店長大神が東京から帰った1985年くらいからバブルとともにこのイタリアンファッションが世の中を席巻していった。
店頭の既製のパンツは、みんな2タックになり、アメトラ族もノータックのパンツを見つけられず、2タックをブーブー言いながら履いていたが、やがて慣らされてしまった(笑)

今から20年前から10年間くらいの話だから、団塊の世代の方が40歳から50歳にかけての時で、彼らのウエストも第3成長期!?(笑)に入り、あれほど嫌っていた2タックのパンツの‘ゆるさ‘が手放されなくなった。
それでアメトラを引退した方が多かったのではないかと思います。
そして昨今クールビズの影響で釦ダウンを嬉々としてお召しになっているあの世代の方が多いですね・・・アメトラは彼らの青春のシンボルなのです。
でも少数ですが、今でもアメトラを貫き通している強者がいらっしゃるんですよ・・・。